モノ書きの「こまり」です。映画、舞台、音楽、ごはん、お酒、そのあたりのことを書いたり、描いたりしています。ときどき歌ったり、踊ったりもしています。
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ひめゆり

ミュージカル座の『ひめゆり』を観にいきました。前回観たのはおととしの2月だったのだけど、やはり夏というこの時期に観るとよりいっそう感じるものがあります。ひめゆり部隊のひとり、キミ役は島田歌穂ちゃん。闘病中の本田美奈子さんのピンチヒッター。年令もなにもかも超越してしまう歌穂ちゃんの歌声は、生きぬくりりしさとして物語の芯を貫いていました。生徒たちを一生懸命励まし道を示した若い婦長役、土居裕子さんはとても透明で強い。戸井勝海さん演じる日本兵・檜山は、南方での自分の非情な行いを悔います。彼のように、まだ戦争が続いているなかでそのことに気づけた人は、きっと少なかったと思う。トゥイさん…いいなあ。ひとつひとつの思いが深い。今拓哉さんの鬼軍曹は、洞くつでの、正視できないあの行為がとても「さりげなく」て、かえってとても恐ろしかった。きっと今さんのことだから、たくさん、たくさん考えたに違いない。そしていろんな痛みを身近に感じながら舞台に立っていたことでしょう。
まだ10代の、ごくふつうの女の子たち。ほんとうは家族と一緒にいたい、友達と一緒に勉強したり遊んだりしたい彼女たちが、勇気をふりしぼって「お国のため」と歌う姿はとても美しくもあり、恐ろしくもあります。自分の命をかけて人を助けようとした60年前の沖縄の少女たちと、武器を身にまとって死ぬのを厭わない2005年のテロリストの少年たち。行為はまったくの対極なのに、国同士の争いに巻き込まれているという立場と思いのまっすぐさだけを考えたらそれほど違わないかもしれない、などとうっかり思ってしまうからです。
今朝、広島の広場からの中継にあった「誰を恨むということではなく、もう二度と同じつらさや哀しさを繰り返さないために」という言葉が重かったな。
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by komarius | 2005-08-06 23:08 | 舞台